2024.12.10

tonari 

【アップサイクルプロジェクト「tonari」】タオルを通した地域との関係づくり──伊織らしいサステナブルな活動とは


タオルの生産工程で出てしまう質の良い端材を活用するアップサイクルプロジェクト『tonari(トナリ)』を通して、サステナブルな商品づくりに取り組んでいる伊織。

これまでに、ハンカチやタオルだけでなく、ソックスやキッチン小物など幅広い商品を開発してきました。しかし、その取り組みは商品づくりだけに留まりません。「隣にも目を向ける」を合言葉に、地域の事業者と協業したサステナブルな活動に取り組むこともtonariプロジェクトの一面です。

今回は、地域のスポーツクラブからのお声がけで始まった協業プロジェクトについてお伝えします。

商品として提供できないタオルの新しい使い道

道後温泉すぐ近くの伊織本店で提供しているタオルレンタルサービス。温泉を楽しみに来られる観光客の多いエリアだからこそ「気軽にタオルを楽しんでもらうきっかけを提供したい」と始まったサービスです。

一方で、レンタルに使用したタオルは商品としての提供はできなくなるため、一定期間使用された、品質上は問題なく快適に使用できるタオルの有効活用に思案していました。

そんななかお声がけいただいたのが、プロサッカークラブの愛媛FCです。

タオルレンタルでの利用が終了したタオルを試合や練習等で選手が使用するほか、ハンドタオル等はボールを磨きに使用するなど「サッカーのさまざまなシーンで、あらゆるサイズのタオルを有効活用したい」という嬉しいご提案をいただきました。

地域活性化と高齢者の健康増進を両立したサステナブルなプロジェクト

こうして、2023年2月に愛媛FCとのサプライヤー契約を締結。愛媛県内のプロスポーツクラブが、タオル事業者とサプライヤー契約を結ぶのは初めてのことでした。

そして、この取り組みは単にタオルの提供に留まりません。

選手が試合や練習で使用する一部のタオルの刺繍部分は、愛媛FCの協賛であるアトムグループとの連携により、高齢者施設の利用者の方々に愛媛FCのチーム名や選手名などへの縫い直しを行なってもらうことに。刺繍の手作業により、認知症の予防効果につながることを期待しています。

国内最大級のタオル産地である愛媛ならではのこの取り組みは、スポーツを通じた地域の活性化を目指す地元プロスポーツクラブとの連携の仕組みづくりであるとともに、タオルの廃棄問題の解消、高齢者の健康増進にもつながる大きな取り組みとなりました。

もっと実際にタオルに触れて感じ取ってもらう機会をつくりたい

現在では、他の取り組みとして愛媛県総合運動公園での規格外品の販売を実施予定のほか、さまざまなイベントで実際に見て手に取ってもらう機会を増やしていく予定です。

規格外品や残糸活用といっても、どれも本来商品として販売してもまったく遜色のない質の高いものばかり。その良さを実際に触れてもらうことで、納得感を持ってサステナブルな取り組みに参加してもらうきっかけを作りたいと考えています。

今後もトナリ(隣・地域)に目を向けて、伊織だからこそできる、地域資源を活かし、共有・共感していくことで持続可能な社会へと繋がる仕組みづくりにチャレンジしていきます。

*サステナブルな商品づくりはこちらをご覧ください。